【EC向けコンサルティング業】社長の経営理念が浸透した、強い組織の作り方とは

2021.11.26

創業6年目のECサイトに特化したコンサルティング業。社長のコンサルティング力の高さから、ほとんどの顧客が紹介かクチコミによる依頼で、創業時より右肩上がりに売上を伸ばし、急成長を遂げている。

【EC向けコンサルティング業】社長の経営理念が浸透した強い組織の作り方とは

従業員が増えたことにより、組織の一体感がなくなってきた

創業から1年程の間は2~3名で行っていましたが、2年目から社員数を10名程一気に増やしました。全員中途採用で、ヘッドハンティングに近い形で入社されています。

受注も増え売上は右肩上がり。社外からみると「うまくいっている会社」です。

しかし、社内では人数が増えたことによる弊害もありました。社長の思いが伝わらない従業員が増えたことにより、社内の雰囲気が悪化。忙しい社長は出張も多く、すべての従業員とじっくり話をする時間は取れていませんでした。

 

現状 創業3年経過
業種 ■EC向けコンサル業
デザイン、掲載のタイミング、文章の書き方などECサイトを最大限に活用する為のコンサルティングを行っています。
売れる可能性があるのに「売り方」を知らないクライアントへ、妥協のない的確なサポートで、高い実績を出しています。
企業規模 従業員15名

人事評価制度により社長の想いを形に!

そこで人事評価制度の導入をご提案しました。

導入の目的は、単に社員を「評価」することではなく、社長の「想い」や会社の「方向性」を形にする為です。

この企業様においては、従業員それぞれのポテンシャルは高いのですが、会社の目指す方向とマッチしていなかったということが問題点でした。

そのため、今回作成した人事評価制度では、売上という明確な成果目標と、このような行動をして欲しいという行動目標を立てました。

行動目標を作成するときは大変頭を悩ませていらっしゃいましたが、お客様にどのような対応をして欲しいか、社内でどのような振る舞いをして欲しいか、を中心に検討。

スピードとコミュニケーションを重視されていましたので、スピード感を持ってお客様と密にやり取りができる社員を評価できる制度設計を行いました。

【手法】従業員への説明とトライアル期間の実施、ポイントは定期的な1on1ミーティング

制度作成が終わると、いよいよ従業員への説明会を実施。これまでに、他社で人事評価制度の経験がある従業員は受け入れ態勢ができていましたが、人事評価制度そのものが初めての従業員もいましたので、より丁寧に、分かりやすく説明することを心がけていただきました。

特に、導入の目的については力を入れて説明。

あくまでも最大の目的は「理念の浸透と方向性の統一」であることを従業員に理解していただきました。

その後、半期のトライアル期間を設けて、わかりにくい項目の削除や、新たな追加、点数配分の変更なども行い、より現実味のある制度が出来上がりました。

人事評価制度は運用で失敗する例が多く、その最大の原因は、「作って満足してしまっている」ことです。実際に数多くの企業で、人事評価制度はあるものの運用ができていない。期首にとりあえず作成し、期末に上司が慌てて評価する。期中はほぼ忘れているというものです。これでは、何のために導入したのかわかりません。

ポイントは、定期的な1on1ミーティングを行うことです。最初と最後に80%の力を注ぐのではなく、取り組みを行っている最中に80%の力を注ぐのです。

当企業様では、社長が出張の際もWEBで1on1ミーティングを実施するなどの工夫をし、定期的な進捗確認を行うことで、社長自身も従業員の状況理解が進んだようです。

【効果】会社が目指す方向へ、従業員が足並みをそろえることができてきた

今までは、売上と前職の経験のみで社長がなんとなく給与を決定していましたが、明確な評価制度ができたことにより、きちんと評価することができました。

導入時に、社長自身が会社の経営理念を再考し、目指す方向を明確にしたことにより、自身も指導の仕方が変わっていきました。従業員にも企業理念が浸透してきたため、どのような行動を取るべきか、ということが明確になってきたようです。

コンサルタントからの一言

今回は、従業員の方向性の統一を最大の目的とした導入でしたが、ここ最近、パートタイマーや有期契約社員との不合理な格差が禁止(同一労働同一賃金)となったことにより、人事評価制度の需要は高まってきました。



2021年4月からは中小企業にも適用になりますので、今のうちに職務内容の洗い出しや、賃金格差がある場合は、その理由が説明できるようにしておくと良いですね。