製造業、農業、小売、飲食や商品開発担当者にぜひ聞いてほしい商品開発・販路開拓セミナー

2022.12.19

製造業、農業、小売、飲食や商品開発担当者にぜひ聞いてほしい商品開発・販路開拓セミナー

売上が伸び悩み、新しい販路の開拓を望む時、相談できる“誰か”がいることは、とても力強いものです。
今回は、さらなる売上拡大を図る際に、今までに無かった視点を求める方へセミナーを行う、売上アップを得意とする中小企業診断士 廣木鑑治がご説明いたします。

セミナー参加者の構成について

大きくふたつに分かれます。
ひとつめが、既に商品をお持ちで、取引先の開拓や販路拡大、もしくは商品の改良を望まれている企業。
コロナの影響もあり、対面販売だったものをネット販売に振り替えたり、ネット販売用の加工品を新たに開発するなどのイメージです。

 

そしてふたつめが、農林漁業者や飲食店、美容業など、これまでに商品を開発したことのない事業者が、新たな事業として商品開発と販路開拓を始めるパターン。
今までに取り掛かったことのない分野への挑戦となります。

参加者のお悩みパターン

商品を作ったものの売上が伸び悩んでいたり、取引先が増えないというお悩みが多いです。
商品開発や販路開拓に行き詰まってしまい、アイデアを求めて参加されています。
お話を聞く限り、原因として多いのが、以下の2点。

 

・商品が、バイヤーや消費者にささっていない
・原価計算や売価設定がうまくいっていない

 

アドバイスとしては、まず、自社の製品と他社の製品を比較すること。そして、自社の製品が市場でどのような立ち位置にあるかを知ることだと、お話しています。

自社の商品やサービスと向き合う時間を

セミナーに参加される方は、やはり「何かがうまくいかない」という思いで参加されています。その原因としては、扱っている商品やサービスが、顧客のニーズに合致していないことによります。

 

例えば、高級路線が求められているところに低価格帯で商品展開をしても売れません。
また、原価計算が出来ていないために利益が上がらず苦戦している場合も多く、やはり、商品やサービスにじっくりと向き合い、この商品はどの販路に沿うのかを考える時間は必要不可欠だと感じます。
行動力や瞬発力はあった方がいいのですが、とはいえ、無計画にスタートすることは決してお勧めできません。行動の前に計画を立てることは、とても重要なことです。

マーケティングの4Pに注目

まずは、自社の製品にじっくりと向き合いましょう。その際、注目して欲しいのは、“マーケティングの4P“です。
これは、他社製品との差別化などコンセプト作りを行い(Product)、適切な価格帯を見極め(Price)、販路や流通を検討し(Place)、効果的な広告やキャンペーンを行う(Promotion)ことを指します。
そしてこれは、ひとつのパターンを作ればいいというわけではなく、商品毎、サービス毎に行う必要がありますから、少し手間のかかる作業だと言えるでしょう。
しかし、これが出来ていない限りは、どんな努力も意味がありません。4Pが稼働してこその成功なのです。

アウトソーシングを考える前に

アウトソーシングを考えるのであれば、その費用についても詳細に考えることが求められます。
例えば、商品開発やデザインなどをアウトソーシングし、30万円の費用がかかったとします。この30万円について、「用意できるから大丈夫」と考えるのは大きな間違いで、販売する商品原価に上乗せすることを考えていかなければなりません。

 

ではここで、食品の場合においての仕入れや原価についての考え方をご説明したいと思います。
消費者に1,000円で販売されている商品、小売店は700円程で仕入れています。つまり、差額である300円が利益となるわけです。
となると問屋は、550円で仕入れないと利益が出せません。
するとメーカーは、30%くらいの利益を考えて、400円くらいで作ることとなります。人件費諸々を考えると、製造原価は300円程に抑えておかなければいけないでしょう。

 

さて、本題に戻ります。
30万円のアウトソーシング費用をかけ、3000個の商品を売りたいとなった場合、100円が原価にのってくることになります。そこで、先ほどの製造原価200円の商品に対し、この100円の上乗せが妥当かと問われると、それは見合わないことが分かります。
このような、原価構造を分かった上で行うのが、アウトソーシングです。ここまで考えるのが難しいと思われるのであれば、アウトソーシングはまだ考えなくてもいいのではないでしょうか。

名刺交換の後にするべきこと

例えば展示会に出展すると、一日の間に多くの名刺交換を行います。
10枚あたり0.5~1枚が商談に繋がり、その他は手ごたえ無しというイメージではないでしょうか。

 

では、その商談に繋がらなかった名刺、どのようにされていますか?
実際に展示会に出展された事業者様に伺ってみると、終い込んでいるとおっしゃる方が非常に多いのです。これは、非常にもったいないこと。
保留の名刺は、どんどん活かしていきましょう。
メールを送って接触頻度を増やし、メルマガやフェイスブックに誘導します。次の展示会が決まれば、その旨を伝えましょう。新商品の紹介を送るのもいいですね。
とにかく、頂いた名刺にはアプローチを続けることが重要です。
そして、その進捗を管理し、会議や朝礼を使い、会社内で進捗確認を行うことも重要です。

販売単価を上げる。販売数量を上げる。その方法とは

『売上=販売単価×販売数量』です。

 

販売単価を上げるには、商品へのアップセルかクロスセル、もしくは、商品単価をあげるしかありません。単価を上げることには抵抗を感じる方も多いのですが、それは、単純に単価を上げているからでしょう。単価を上げても、こういった付加価値があるとお客様に伝えることができれば、大きな問題とはならないのです。

 

そして、販売数量を増やすためには、まずは既存顧客としっかり向き合うことが基本です。新規開拓ばかりに目が向き、ザルのように既存顧客が抜け落ちていてはコストがかかるだけで、意味がありません。既存のデータは財産です。もう一度しっかりと見直して欲しいと思います。

総括

今の状況が振るわないことを、いま周りにいる人、いま取扱っているいるモノのせいにしてはいないでしょうか。
”いま”を大事にせず、新しい人やモノを求めることは間違いです。
今を大事にすることで、今を変える。未来は、そこから続いていくのです。
行き詰まりを感じているのであれば、まずは身の周りを見渡すことから始めましょう。

コンサルタントからの一言

新規開拓には、コストも時間もかかります。既存顧客へのフォローであれば、コスト不要、時間も少なく済みます。まずは、既に獲得している顧客を大事にする方法を学んで欲しいと思います。その上で、新商品開発や新規顧客開拓に取り組んでいただければ幸いです。