新型コロナウイルスの影響を受けている日本社会。 私たちの生活や企業活動において多くの変化が見られました。 まだ、収束と言えないコロナの状況下おいて、 経営者は何に気をつけるべきかについて 中小企業診断士 廣木と司法書士 池田の 2 人に対談してもらいました。
【テーマ1】 新型コロナウイルスで 見られた企業の影響は?
廣木まずは、この新型コロナウイルスの影響で命を落とされた方とそのご家族に心よりお悔やみ申し上げます。また、今もなお、最前線で命を守ってくださっている医療・介護従事者の皆様にはお礼を申し上げるとともにエールを送りたいと思います。 この春、突然現れた新型コロナウイルスですが、正直ここまでの影響がでるとは思ってもいませんでしたね。企業の影響としては、多くのニュースに取り上げられていたように、営業を自粛したり、テレワークを導入するなどの対応をせまられました。
池田どの企業も緊急事態宣言の後は、軒並み自粛ムードでしたが、飲食店の影響は大きかったです。
廣木飲食業は、営業時間の短縮やテイクアウトへの切り替え、ソーシャルディスタンス対応などと目まぐるしく対策しなければなりませんから大変でしたね。しかし、その先の食品メーカーや卸業も大打撃を受けており、その連鎖はこれからも続きそうです。
池田そのほかの業種でいえば、スポーツジム、美容室やエステサロン、整体業などの人と直接接触する業種もかなり大変な状況になっています。私たち士業も顧問契約などを打ち切られるなどの影響もでてきていますね。
廣木そうですよね。経営者としては、本当に必要なものの優先順位をつけて取捨選択をしなければ切り抜けられない危機的状況になりましたので、いろいろな経費の見直しが行われています。その中で、必要度や緊急性が低いと思われるサービスの提供事業者は士業に関わらず煽りを受けているでしょうね。
【テーマ2】 特需を受けた企業から見る 今後の対策は?
池田多くの企業が影響を受けた中で、はやくからテイクアウトを取り入れ、売り上げを残した飲食店もありました。状況をみこした行動の速さが結果としてでたようです。さらに、野菜の定期宅配などのサブスクリプション事業も収益を伸ばしていますね。すべてがマイナスではなかったころとに注目して、これからの事業展開を考えなければいけませんね。
廣木私が関わっている国産の高菜を取り扱っている企業では、もともとBto B の卸し中心でしたが、自粛が進むにつれ、ホームページ内のEC サイト経由で一般消費者からの需要が増えたという事例もありました。 このコロナ禍で影響を最小に留めた企業は、事業を上手に分散していたことに注目できますね。
池田事業の柱を複数つくるということですね。それって大変ですが当然必要でしょう。
廣木はい、必須ですね。これからは事業の柱を多角化するというのがキーワードになりそうです。物販でも仕入れ先を複数持ったり、販売チャネルもウェブを含めながら複数持つことが重要になってきます。補助金などを上手に活用しながら、事業の分散分散を測って収益の安定化を目指していきたいですね。
【テーマ3】 企業の成功のカギは、 人材の確保と雇用のあり方!
池田この自粛期間中は、さすがに起業の相談や法人設立の相談はありませんでした。しかし今回、止むなく起業を諦めた方や職を失った方などが自身で起業するなど、自粛が落ち着くとまた相談が増えてくると思われます。その際に、カギとなるのが人材の確保と雇用形態と考えられますね。
廣木確かにそうですね。このコロナ禍で、働き方は大きく変わりました。
池田テレワークですよね。ZOOM やSkype などの事業におけるテレビ電話の導入も進みました。
廣木この変化によって、働く側のマインドが大きく変わったと思うんです。
「会社に毎日行かなくてもいいんじゃない?」とか「やっぱり、家族との時間を大切にしたい」などと考える方が増えたでしょう。
池田会社に毎日通勤することが当たり前ではなくなりつつありますよね。
そう考えると、経営者は、雇用のスタイルを複数用意しなければ、いい人材も確保できないかもしれません。
廣木さらに、正社員や契約社員派遣スタッフなどの雇用形態も見直す必要でしょう。
池田必ずしも正社員に固執するという方も減るでしょうし、これからの雇用のあり方は大きく変わりますね。一度、子育てのために離職した主婦層からの人材発掘や定年後の再雇用のあり方も検討すべきです。さらに、経営と運営における役割分担や遠隔でのスタッフを管理する方法なども考えないとけないですね。
廣木そうなると、事務所っているのか?という議論もでてきます。スタッフが毎日通わないのであれば、規模を縮小できますし、その分で家賃も抑えることができるという会社にとってはメリットがでてきます。
池田今から見直す必要がありますね。顧客との打ち合わせや商談のやり方も変わりつつありますので、経営者は大きく考え方の変化が求められますね。
廣木他社の動向を見て決めるより、自社にとって何がベストかを考えて決めていただきたいものです。私たちアスリンクでは、「働き方改革セミナー」などの雇用に関するセミナーのコンテンツも準備していますし、これからもどんどん増やしていきます。WITH コロナの中で、さらなる事業発展のためにぜひ活用していただきたいですね。
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