年商約1億。従業員15名。老舗であり、ベテラン従業員に支えられ、固定客が多く、顧客より評価の高い日本料理店。
資金繰りは止血、輸血、脈を整えることが大事ですが、中でも最も大事なのはお金の流れをつかむこと。
当該店舗はベテラン従業員に支えられ、固定客も多い日本料理店なのですが、さすがに予約帳は真っ白。この先どうするかという不安の中におられました。
しかし前向きな社長は、コロナは変えられないが自分たちは変えることができると、この状況下でできることを考え、店舗改装や仕組み再構築、従業員教育を行うこととされました。
現状 | 資金繰りに苦しむ飲食店 |
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業種 | 飲食業 固定客の多い老舗日本料理店 |
年商 | 100,000千円 |
企業規模 | 従業員15名 |
金融機関からの紹介にて、とある老舗日本料理店から資金繰りの相談を受けたのは、2020年の緊急事態宣言発令1回目直後のことでした。
金融機関も当該店舗社長も私も、今後の不安もわからないままで資金繰り予定表から会計帳簿を整備。業績評価のできる体制を構築しました。
まず着手したのが、現状の資金の流れを確認することでした。メインバンクへ資金繰り予定表なるものを提出したことがないということで、資金繰り予定表を作成するにあたり、確認する必要があったのです。
すると、これまで現金の流れを把握してこなかったせいか、コロナ前から経常的に支出超過となっており、実は資金繰りがうまくいっていないことが分かりました。料理の提供タイミング、つまり売上タイミングと食材調達のタイミングが大きくずれており、実は資金繰りは厳しくなっていたのです。
冷凍庫を見ると、冷凍された高級魚類の数が棚に積み重なっていました。原因は定期的に訪問する仲卸店との関係性維持と、経営者であるご主人のコレクター癖。経営者の奥様に尋ねると、家にも骨とう品が多数あるとのこと。その流れで、珍しい魚を薦められるとついねと話されます。そこで私は、すぐに一般魚については目利きのきく地元の鮮魚店に切り替え、高級魚類については奥様が中心に仲卸店へ買い付けに行ってもらうことにしました。
すると、半年もすると資金繰りは一気に改善されました。
次に、資金が枯渇化するトップラインとミニマムラインを見定めました。店舗も古かったので、今しかできない大掛かりな店舗改装を行うこととし、金融機関へ当面の資金確保と設備資金のお願いに同行しました。
さらに、業績評価と販売計画を立てるための顧客台帳と、POSレジ連携による業績評価や顧客管理が行えるシステム構築を行いました。
コンサルタントからの一言