【経営改善】事業者も納得!本当の課題を見つけた結果、売上160%アップに

2023.12.20

企業様向け個別支援の事例として、環境の見直しや新商品の提案を行った老舗の事業者について話を聞きました。

【経営改善】事業者も納得!本当の課題を見つけた結果、売上160%アップに

ご相談された事業者様を教えてください

企業が持続的に成長するためには、日々変化する顧客や競合などの外部環境を見据え、人材や設備など社内体制を見直し、ビジネスモデルを最適化しながら、継続していくための仕組みづくりをやっていただく必要がございます。

今回支援した会社は1920年代の創業で、業歴は100年超の、業務用ユニフォームを製造する会社です。
今後の会社の方向性、事業展開について全体的なアドバイスを、とのご希望でした。

具体的に何をしましたか?

営業方針を定める

最初に行ったのは、現状の問題点の整理と、方針の決定です。その際にポイントとなったのは、大口案件の縮小と中小案件の拡大、外注人材を活用した営業の強化、そしてデジタル化を進めること。
具体的な施策としては、外注人材を積極的に活用し、新規営業を展開すること。そして同時に、既存の大口案件においても従業員ルート営業を続け、安定した取り引きを維持していくこととしました。また、小型案件やイベント、任意団体へのアプローチをこれまで以上に強化し、事業の柔軟性を高めていくことが重要だとお伝えしました。

次に、デジタル領域への参入も重要であることを、ご説明しました。楽天、Yahoo!、LINE公式、自社EC等のデジタルプラットフォームを活用したオンライン販売に注力をしていくことで、新たな顧客獲得と収益拡大が期待できます。
ただ、これらの施策を実現するためには、社内の体制整備も必要です。外注の組織化や、デジタル領域に対応するための専門スキル向上など、体制整備や従業員教育に力を入れていくことが求められます。

最終的な目標として欲しいのは、現状である、売上減少のトレンドを食い止めること。そして、新たな成長の道を見つけることです。これらの方針と施策が、会社を将来に向けて再度安定成長させる手助けになることと思います。

まとめると、以下のようになります。

 ・ 大きい案件は維持する
 ・ 中小案件も積極的に取っていく → そのために、店舗を作る
 ・ ECに参入する

この3点を、まずは営業の方針として定めました。

商品へのアドバイス

まずは、商品について、どのようなものを取り扱っていくのか、考えていきます。

例えば、生地を購入し、自社でデザインを起こし、加工、納品というように、ユニフォームをイチから作っていきますと、手間がかかる割には利益が残りにくくなってしまいます。
では、ユニフォーム自体は既製の物を仕入れることとし、付加価値だけを担当するとどうでしょうか。刺繍や印刷を行う、ワッペンを付ける、ポケットを追加するといった具合です。特別な付加価値を付けることにより、オリジナルのユニフォームとなりますし、作業工程を格段に減らし、500円、1000円といった上積みが叶うこととなります。
また、他にも、そのユニフォームへのプラスαを狙い、帽子やTシャツを付属させ、商品の幅を広げるという方法もあります。

今までは、自社の製品ということで、製造のすべてをイチから行っていたわけですが、既製品からスタートするという方法もあります。機能性という付加価値を持たせ、商品化していく。すると、余力ができますから、取扱品目も増やせます。
商品については、以上のようなご提案をさせていただきました。

補助金の活用

ここまでくると、営業先と商品が決まったことになります。
となると、運営体制をどうするか、考えていかなければなりません。

まずは、製造について。
先ほどご提案の、刺繍などといった加工を行うためには、現状では設備がありません。つまり、新しい設備を導入する必要があります。しかし、そのための資金を用意することは難しいため、補助金を活用することとします。これで、刺繍機および加工機の導入が叶います。

次に、営業です。
店舗で営業を担当している方は、営業をしながら、ECで受注した物品の出荷発送も行うという兼務になっており、ハードワークな状態です。これではパフォーマンスが上がりません。そこで、人員体制を整備することとします。
営業とWEB制作は、それぞれ外注人材。店舗はパートさん雇用、というように、すべてを自社で囲い込むのではなく、しっかりと外注の方も活用するスタイルとします。もちろんこれにも、資金が必要となります。
先に挙げた、新しい営業活動、設備の導入費用、そして外注人材の確保、これらには、どうしてもお金がかかります。
このお金を確保するためには、補助金の活用の他、既存の借り入れに対する返済スケジュールを組み直すことも一案で、その場合には、返済スケジュールのリスケも必要となるでしょう。手間はかかりますが、それにより資金が用意できます。設備の購入や人員体制の整備を問題なく行える余力はまだあるわけです。

では、ここまでお話ししたことを、少しまとめます。

 ・ 外部環境と内部環境をきちんと分析する。
 ・ 自社が対象とするお客様の再設定を行う。
 ・ お客様が求める新商品を検討し、その商品の製造体制と営業体制を構築する。

そして、これらのご提案に対し、社長様に十分にご理解いただくため、社長と一緒になって0ベースで考えていく。
考える際には、「こういうことやらないといけないよね」「ああいうことしないといけないよね」といった【改善の施策】を列記していくことがポイントであり、その上で優先順位をつけ、行動計画を策定し、一つずつ行動するためのフォローを、私たちコンサルタントが行う。

以上のような、【分析をして、対策を立て、実行のフォローをする】、これこそが、私達だからこそできることだと言えるわけです。

アスリンクだからできること

私達アスリンクは、複数の商品サービスをご提供できるあらゆる専門家がまとまった会社です。これはつまり、決まりきった商品やサービスを提供する会社ではなく、お客様の状況に合わせて柔軟に対応できる会社である、ということ。
これこそが、一番のポイントだと言えるでしょう。

他のコンサル会社さんの場合には、売る商品は決まっています。
例えば、教育プログラム、人事評価制度、補助金といった商品が予め決まっており、それらを組み合わせたご提案となりますから、柔軟性はありません。
また、すでに商品が決まっているということは、ともすると、それを売りたいがための施策だったりもするわけです。
本来の目的は会社の経営状態を改善すること、そして問題点をあぶりだすこと、であるにも関わらず、自社商品の販売に重きが置かれ、会社は蔑ろ……と言うと極端にはなりますが、不十分になってしまいがちであることは否めません。

私達アスリンクには、決まりきった商品やサービスがないからこそ、会社をクリアに見ることができます。「何に困っているのか」がしっかりと見えれば、「何をしなければいけないのか」判断することができます。その上で、【その会社に合わせた、その会社だけ解決策をご提案し、実行に注力】していくわけです。

時には、社長様より、「結構ドラスティックですね。既存事業はそのままで、新規事業のご提案だけお願いします」というような声が出ることもあります。
確かに、一見するとドラスティックに感じられるかもしれません。しかし、ご提案させていただく内容はすべて、外部環境の評価を行った上でのものとなります。
調査により、事業者様・経営者様が、会社を存続させるためには何をすればいいのかを導き出した結果です。
このことを丁寧にご説明すれば、社長にも納得頂けますから、その上で、ご提案の方法で進めていくこととなります。
結果だけ見ると、右から左に大きく変えたという印象が強い当社の方法ではありますが、実情は、以上のように、社長様にもご納得いただけている内容となります。
ドラスティックに見えても、行動のひとつひとつ、そしてスケジュールについても、緻密な計算が行われたものなのです。

事業者様の本当の課題とは?

この会社の本当の課題は、『決断』。これに尽きるでしょう。
今回、社長からは、「売上増加と利益増加のため、何とかして欲しい」とアスリンクにご依頼がありました。そこで、お話を聞いていくと、社長のお考えの中では既に前提条件があることがわかります。それが、既存の人員体制の流用。それに従えば、営業マンを雇って頑張っていくしかない、商圏を広げていくしかない、でもそれが本当にできるのか、ということになります。しかしそれは、正直なところ、難しいわけです。
これはつまり、そもそもの前提条件が間違っていた、ということ。
やはり社長ですから、「既存の人員体制を守る」という意識が過度にあったのでしょう。でも一方で、社長自身も薄々、変えないといかなければいけないのだと、気づいていた。しかしながら、再構築するためにはどうしたらいいのか、その手順が分からず、決断も難しいといった状況であったところに、アスリンクが入り、新たな組み立てを行ったわけです。
私どもは0ベースからの組み立てです。だからこそ社長も納得し、決断に繋がることとなりました。

一番のポイントとなるのは、十分な対話にあります。
社長自身に納得し、決断して頂くためには、対話が欠かせません。
一般的なコンサルタントでは、「こうした方がいい」「ああした方がいい」と、自分の考えばかりを述べてしまうことも少なくありません。でも、そこに社長の納得が無ければ、それは単なる持論にしか留まらず、成功には繋がらないわけです。
【対話】には、メリットだけでなく、デメリットもきちんと伝えるということも含まれます。
例えば、ホームページを作ったらいいですよとか、人事評価システムを使いましょう、ウェブ広告を作りましょう、といったアドバイスに対し、メリットだけを過大に訴求してデメリットを伝えないのであれば、それは押し付けでしかありません。
社長と一緒になって考える、納得してもらうという段階を経ないことには行動が伴うことはありませんから、結果的に、どんなアドバイスも進むことはないのです。 私の場合、ご提案の際には、きちんと説明・対話を行います。そして、社長にご納得いただきながら、私自身も改めて納得を深め、解決に向かっていく。この工程を大切にしています。

その後、事業者様の会社はどうなりましたか?

この会社様の結果についてですが、私と社長とで作り上げた計画を、丁寧に、一生懸命にやっていただき、元々8000万円だった売上高を、3年間で1億3000万円にまで上がることが叶いました。約160%のアップとなります。
その売上比率ですが、既存事業である元々の8000万円は維持した上で、新規事業であるネット販売・店舗販売がそこに5000万円乗っかったことになります。
そして利益についても、元々200万円ほどであったのが、直近期の計算では、約1000万円出るということが分かりました。

【売上高 1億3000万円】【利益 1000万円】ということで、これはもう、合格点を出せるような結果だと言えますよね。
このまま継続していただければ、売上高・利益高共に、順調に伸びていくことと思います。
事業資金確保のために行っていた金融機関様への返済猶予についても、現状、どんどん返済額を増やしている状況で、順調に進んでおられます。

動画でもご覧いただけます