中小企業支援機関・金融機関向け 経営改善・事業再生セミナー

2022.12.21

中小企業支援機関・金融機関向け 経営改善・事業再生セミナー

コロナによる経営悪化が未だ尾を引く中で、原材料の高騰に追い打ちをかけられる企業も少なくないでしょう。
しかし、そこで立ち止まるわけにはいきません。
いま、何ができるのか、そして、何をするべきなのか。
金融機関など支援する側を対象とするセミナーにて、経営改善への取り組みについて、中小企業診断士 高野晋一がご説明いたします。

金融機関・支援機関へのセミナーを開催しています

経営の行き詰まりや資金繰りに窮する企業にとって、金融機関などの支援先の重要度はますます高まっています。
しかし、複数の支援を得ている企業においては、単独でのサポートが困難であり、事業計画書の作成も複雑化してしまいます。
そこで、専門家の視点より、支援先へのアドバイスを行うセミナーを開催し、企業サポートの方法や、複雑化した事業計画書の作成等、あらゆる後押しを行っています。

 

昨今の経営不振は、コロナの影響や原材料の高騰など、外部要因が大きく関わっています。
金融機関では、コロナを乗り切るための融資が行われており、その返済が始まりだす今、原材料の高騰という苦難がさらに企業の経営を圧迫。どうフォローをすべきか、悩まれる金融機関も少なくありません。
この状況下で、経営者様と共に資金繰り計画書や事業計画書を作成することは非常に難しいと言えるでしょう。
経営者様へ作成におけるアドバイスを行うため、金融機関や関連機関において、セミナーを活用頂く機会が増えています。

計画書が、社長を変える

事業運営が低調となる要因のひとつに、“経営者様の中でゴールが定まっていない、見えていない”ということがあります。
『3年後にはこうなっていたい。そのためにはこれだけの利益を出さなければならない』という目測の立っている企業においては、金融機関の納得も得やすく、順調な運営となりやすいもの。そこで、『目測が立てられていない企業に関しては、ゴールや中間地点を共に考えてあげることで、運営の健全化を目指していく』という方法があるのです。

 

このような計画書を作成すると、ぼんやりとしか見えていなかった数字がリアルとなり、経営者の意識が変わります。そして、ゴールに向けて、利益を出していくスタイルへと変化が見られるようになります。
3年後に見据えたゴールを実現するためには、1年、半年、1か月で何をしなければならないのかが見えてきますし、そのために「今日、何をするべきなのか」と考えるようになります。結果的に、経営者の行動が変わります。つまり、自己変革が起きるのです。

経営者が変わらない限り、会社は変わりません。
経営者を変えるためのツールという側面も計画書にはあるのだと、支援先にはお伝えしています。

事業再構築で利益を生み出す

売上は立っているものの、コストがかかり利益が出ていない場合には、売上を下げて利益を出す方法を提案することもあります。
事業を細かく分け、利益の低い事業を見定め、縮小。売上額としては下がることとなりますが、その分の支出も減りますから、結果的に利益が出るようになります。
また、撤退した事業に関わっていた人員が余剰となるため、より利益の出ている事業へスライドすることで、再構築が図れるようになります。

 

ただ、個人事業主や家族経営においては、コンサルティングしてもらっても、提案を実行するだけの時間や人員が割けない場合もありますので、その際は、webツールやシステムの導入により経営改善を図るというご提案もあります。

中小企業にこそ、DX化をお勧めしています

AIを活用し、作業を自立・自動化させるDXは、これからの事業に欠かすことはできません。
DX化すれば、AIにより、“自社の商品と合致しそうな人を探し出し、自動的にDMを送る”などといったことが可能です。また、膨大なデータを解析し、“売上に直結させる仕組みを構築する”こともできるでしょう。これは、24時間休憩なしで働いてくれるスタッフが居るようなもので、人手の足りない中小企業にとっては、実に大きな味方となり得ます。
現在、DX化はあらゆる場面で進められており、多くの企業が取り入れています。そのような企業と戦っていく以上、DX化に至っていないということはマイナス要因でしかありません。事業の運営にあたってDX化はベースであり、そこから競争が始まるのです。
中小企業の経営者様の中には、このようなことは苦手だとおっしゃる方も少なからずおられることと思います。しかし、スマートフォン普及に伴い、実は、DXを日常的に利用している昨今です。特に難しくはありません。
また、同様に、IT化についてもお勧めして欲しいと思います。
作業をデジタル化し、効率よく進めるためのIT化は、経理の負担を削減するなど、コストを抑えることに繋がります。やはりこちらも、人員の少ない企業にこそ活用して頂きたい便利な技術。

 

現在を変えるITと、未来を変えるDX。どちらも大きな武器となります。
積極的に取り入れ、より良い計画書にしていきましょう。

困った時、早めに相談できる体制作り

経営者様にお困り事が発生したら、本来であれば、メインバンクへ相談を持ちかけて貰うことが妥当だと言えます。しかし、話し辛い内容である場合や、金融機関への相談を恐れる方もおられ、敬遠してしまうことも往々にしてあります。そのような時は、クッションとして、私のようなアドバイザーを挟むというご提案も、活用して欲しいと思います。
また、複数の金融機関を利用している企業が支援を求める際には、内容をまとめる必要が出てきます。この場合においても、アドバイザーを介することでスムーズな進行が叶いますので、やはりお勧めして欲しいと思います。

 

経営は複雑なファクターで悪化していきます。苦しくなる前に着手しなければ、選択肢はどんどん減ってしまいます。
時には、返済を優先するあまり、従業員への賃金や社会保険の未払いなどを引き起こし、従業員が離れ、事業の根幹を揺るがしてしまう経営者様もおられます。しかしこの場合、返済は滞っておらず、見かけ上は問題が無いのです。
このような問題点は、早期に見つけて解決しなければなりません。
経営者様へ、資金繰りには優先順位があることをお伝えすることも、金融機関の大切な役目と言えます。

総括

融資を受けるために作成する”資金繰り計画書”や”事業計画書”ですが、それを作成するために必要となるあらゆるご提案が、経営者の自己変革を起こし、事業の体制を変え、経営基盤を強固にしていくことが多分にあります。
そのような面でも、金融機関の役割は大きいと言えるでしょう。
企業のあらゆる可能性を、一緒に探っていければと思います。

コンサルタントからの一言

資金繰りに窮すると、ますます経営者単独での判断が難しくなり、より悪化したり、間違った判断で取り返しのつかないことになってしまったケースなど、たくさん見てきました。そうなる前に、ぜひ、金融機関や、中小企業診断士である私へ、相談に訪れて欲しいと思います。いつでも、手助けが行える体制を整え、お待ちしています。